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有限会社プロソフト

家庭用ゲーム(コンシューマ)、ソーシャルゲーム(ネイティブアプリ/サーバー)の開発会社


コンシューマゲームから中小規模ソーシャルゲームへ(3)

文責:atomic

コンシューマゲームから中小規模ソーシャルゲームへ(3)

■ユーザーの声を聞く

今回はサービスが開始した後の話です。

利益の上げ方が中長期にわたっての運用になる以上、その間にユーザー側から変化や開発側が思いつかなかった、もしくは優先度を低く見ていた機能を求めてるのは自然な流れだと思います。
ただしsnsや問い合わせフォームのような、能動的に意見を提出してくるものに対するフィードバックだけでは、どうしても声の大きいユーザーの意見だけを取り入れることになってしまうので危険です。

幸いソーシャルゲームは過去の行動履歴などを取得しようと思えばいくらでも取得できる環境にあります。
これを使用しない手は無いです。
すべてのユーザの情報があるため、運営側が取捨選択可能になるわけです。
課金額に応じた情報、プレイの回数による人気不人気、最近プレイしていないユーザの傾向、どこをフォーカスするのも方針次第になります。

ただし注意事項はあります。
ランニングコストの面から取得や集積する形式を開発の段階で考慮すべきです。
実際に運用の為のデータとして使える統計データになるまでは、一定数の集積が必要なため、時間がかかります。
もし途中でデータの集積方法を変更する場合、最悪それまで集積していたデータが無駄になることもあります。

実際にあったケースを例に挙げますと

① 月次でクエストの試行回数をチェック
② ①に対してコスト削減のため、問い合わせ対応期間を超えたデータを月次でデータをまとめ、個別の試行データを破棄
③ ①の運用開始後、曜日単位でも試行回数をチェックのリクエスト

例に挙げたケースですと③の曜日単位を過去に遡って参照することができなくなります。
この場合、前段であげた情報の取捨選択の例であげた”最近プレイしていないユーザの傾向”を新しい情報集積法で見ることは不可能です。
最近プレイをしていないため、新しい集積を行えず、このユーザのデータは古い集積法である月次で見るしかありません。

過去のデータの累積から見る統計データは強い武器ですが、に予算がかかるものでもあります。
開発段階でデータの取捨選択は十分に吟味しましょう。
(つづく)