有限会社プロソフト
家庭用ゲーム(コンシューマ)、ソーシャルゲーム(ネイティブアプリ／サーバー)の開発会社
ゲームプログラマーを目指す人へ
文責：k.o.g
■ゲームプログラマーに必要な能力とは
ゲームプログラマーにはプログラム能力以外にも様々な能力が必要になります。
ゲーム開発におけるプログラマーの担当を例に必要な能力を解説します。
■ハードウェア用ライブラリーの開発
ファイルシステムやネットワークシステム等、ゲームシステムを開発するためのライブラリーを開発する。
・資料を読んで理解する力が必要
・ライブラリーを設計する力が必要
・ゲームシステムの開発者に向けて資料を書く能力が必要
・ゲームシステムの開発者とのコミュニケーション能力が必要
必要な能力が多く経験者が担当する事が多い作業です。
総じてSEに近い能力が必要になります。
開発期間短縮のためにミドルウェアを使用する事もあります。
■ゲームシステムの開発
ライブラリを使用してエフェクトシステムやスクリプトエンジン等、ゲームに必要な独自の機能を開発する。
・仕様書を読んで理解する力が必要
・仕様を満たす機能を設計する力が必要
ゲーム全体のクオリティを左右する重要な部分なので、チーフやリーダーと呼ばれるプログラムの責任者が担当する事が多い作業です。
開発中に大幅な修正が困難な部分なので、拡張性を持たせたり、速度を重視したりゲーム開発特有のコツがある部分でもあります。
■ゲームの開発
ゲームシステム上で動作するUIやゲームのワンシーンを開発する。
・仕様書を読んで理解する力が必要
ほとんどのプログラマーはこの作業を行います。新人はまずこの作業を担当することが多いでしょう。
仕様書に忠実に動作するプログラムを作成するのがなによりも重要です。
この作業の積み重ねでゲームが出来ています。
■開発用ツールの開発
リソースの変換ツールや独自機能のテスト環境等、企画やデザイナー向けのツールを開発する。
・資料を読んで理解する力が必要
・ツール使用者向けて資料を書く能力が必要
・ツール使用者とのコミュニケーション能力が必要
ゲームシステムの開発と連携する部分が多く、同じ担当者がツールを作ることも多いです。
ツール使用者はPCのオペレーションに不慣れなケースもある為、使いやすさを含めた開発力、資料を書く文章力、サポートを行うコミュニケーション能力とライブラリー開発と同じくSEに近い能力が必要になります。
■必要な能力の習得法
これらを踏まえた上でおすすめしたいのは「フリーソフトの開発」です。
ゲームは避けて規模の小さいツールが良いでしょう。
開発するに当たって「他人に仕様を決めてもらう」のがポイントです。
仕様書を書いてもらうことは難しいと思いますので、箇条書き程度で要望を聞きましょう。
これによって「コミュニケーション能力」を養います。
例えば、
Androidで使えるスケジュール帳
日付をタッチしてスケジュールを入力できる
2ヶ月分同時表示したい
のような感じです。
実際に開発を行う際には、初めての開発環境を使うことで「資料を読んで理解する力」が習得できます。
また、開発を進める中で「設計する力」も習得できるはずです。
ツールが完成したらマニュアルをしっかりと書いて、依頼者に実際に使ってもらって下さい。
きちんと伝わるまで修正するうちに「資料を書く能力」が上達するでしょう。
完成したツールはサイトなどに登録して公開しましょう。
公開実績とソースコードは就職作品としても十分通用します。
最後に「仕様書を読んで理解する力」ですが、「資料を読んで理解する力」があれば問題ないです。
しかし、ゲームの仕様書の理解には他のゲームの知識が必要な事多いので、有名なタイトルは一通りプレイしておきましょう。
やりこむ必要はなく、ゲームの機能やニュアンスを確認する程度で十分です。
これらを実践できれば、ゲーム開発の一端を担える能力が習得できているはずです。
頑張って下さい。
